レンタルサーバーを選ぶ際に値段の安さで候補に上がってくるのが「さくらレンタルサーバー」と「ロリポップ!」でしょう。両サーバー共に500円台から利用できますが、契約年数によってそれはまた変動します。
レンタルサーバーは安いから良いというわけでもなく、サイト表示速度や管理画面などの使い勝手、接続の安定性なども考慮しなくてはいけません。本記事では「さくらのレンタルサーバー」と「ロリポップ!」を比較してどっちが良いか紹介していますので参考にご覧下さい。
さくらサーバーとロリポップを簡易比較
ロリポップ スタンダード | ロリポップ ハイスピード | さくらの レンタルサーバー | |
---|---|---|---|
初期費用 | 1,650円 | 0円 | 0円 |
月額費用 1年契約 | 660円 | 825円 | 437円 |
初年度 利用料 | 9,570円 | 9,900円 | 5,244円 |
月額費用 2年契約 | 550円 | 770円 | 430円 |
初年度 利用料 | 8,250円 | 9,240円 | 5,160円 |
月額費用 3年契約 | 440円 | 550円 | 425円 |
初年度 利用料 | 6,930円 | 6,600円 | 5,100円 |
メール 使い勝手 | メルマガあり 快適性◎ | メルマガあり 快適性◎ | メルマガなし 快適性△ |
プラン | 後から グレードアップできる | – | 後から プラン変更できない |
サイト 表示速度 |
ワードプレスでサイト情報が増えていき、SEO対策をする予定がある場合はロリポップのハイスピードプランを選ぶのが賢明でしょう。料金だけを重視する場合は、さくらのレンタルサーバーが圧倒的に安いのでそちらを選ぶと良いです。
全体を見ると、SEO対策に力を入れない限りはどちらのサーバーを選んでもパフォーマンスはほぼ変わらないと言えるので、料金の安いさくらのレンタルサーバーを選ぶのがおすすめです。
さくらサーバーとロリポップの比較:料金
初期費用はかかる?
2022年時点ではさくらサーバーはどんなプランを選んだとしても初期費用はかかりません。一方でロリポップ!はハイスピードプラン以下のプランでは初期費用1650円が発生します。
上記の文章だけ見るとさくらサーバーの方がお得!と見えますが、ロリポップの利用価値があるとされるのは「ハイスピードプラン」です。ハイスピードプランは初期費用がかからないため、基本的に両者とも掛からないという認識でも良いかもしれません。
長期的なランニングコストはどっちが安い?
ロリポップ スタンダード | ロリポップ ハイスピード | さくらの レンタルサーバー | |
---|---|---|---|
初期費用 | 1,650円 | 0円 | 0円 |
月額費用 1ヶ月契約の場合 | 880円 | 1,320円 | 524円 |
月額費用 3ヶ月契約の場合 | 3,960円 | 3,630円 | 1,572円 |
月額費用 6ヶ月契約の場合 | 5,940円 | 5,940円 | 3,144円 |
月額費用 1年契約の場合 | 9,570円 | 9,900円 | 5,244円 |
月額費用 2年契約の場合 | 14,850円 | 18,480円 | 10,320円 |
月額費用 3年契約の場合 | 17,490円 | 19,800円 | 15,300円 |
それぞれのプランを料金比較すると「さくらレンタルサーバー」が圧倒的に安いことが分かります。
一方でロリポップのスタンダードとハイスピードプランを比較すると短期的に見てハイスピードプランの方がお得です。長期的に見れば2000円ほど差がありますが、その分サイト表示パフォーマンスが優れているのでSEOを意識するならハイスピードプランの方がコスパが良いことが分かります。
料金比較まとめ
- 安さだけ重視ならさくらレンタルサーバーで決まり
- ロリポップを使うならハイスピードプランがコスパ良し
さくらサーバーとロリポップの比較:シェア率
ロリポップ!は国内シェアNo2の実績を持つ
1位エックスサーバー、2位ロリポップ、3位さくらのレンタルサーバー
日本ウェブホスティングのマーケットシェア
日本ウェブホスティングのマーケットシェアではロリポップがさくらレンタルサーバーよりもわずかに利用者が多いようです。
さくらサーバーとロリポップの比較:初心者の使い勝手
直感的な操作なら「さくらレンタルサーバー」
さくらのレンタルサーバーの管理画面はこんな感じ。数年前はもっと使いづらいデザインでしたが、現在ではかなり直感的に操作できるようになりました。ワードプレスもインストールボタンを押せば簡単に指定ドメインにワードプレスを設定することができます。
ドメインのSSL設定(https化)も左のメニューにドメイン/SSLと書いてある項目をクリックして進めていけば簡単に付与することができます。
ロリポップは管理画面が古い
ロリポップの管理画面はさくのレンタルサーバーと比べるとUIが悪く、どこに何があるのか一目で分かりづらいです。ただ、ワードプレスの簡単インストール機能はもちろん、初期設定時からブログを書くことができる人気テーマ「COCOON」をインストールできるのでブログを始めたい方にはおすすめ。
使い勝手まとめ
- ブログをすぐに始めたいならロリポップ
- サーバーを細かく操作するならさくらのレンタルサーバー
- なんとなくで使いやすいのはさくらのレンタルサーバー
さくらサーバーとロリポップの比較:メール機能
項目 | スタンダード | ハイスピード | さくらサーバー |
---|---|---|---|
メールアドレス 登録数 | 500件まで | 500件まで | 1000件まで |
メールマガジン機能 | 登録数:10件 1件あたり500件まで | 登録数:10件 1件あたり500件まで | なし |
メール送信数制限 | 1,000送信/時間 10,000送信/日 | 1,000送信/時間 10,000送信/日 | 400送信/時間 9,600送信/日 |
ロリポップにはメルマガ配信機能あり
ロリポップサーバーではサーバー側でメルマガ配信をする機能がついています。顧客アドレスを持っているショップや企業はお知らせを定期的に行うことが可能になるので非常に便利。
一方でさくらのレンタルサーバーにはメルマガ配信機能はないので、メルマガ配信を行いたい方は別の方法を用意しなくてはいけません。
メールアドレスの発行上限はさくらが優勢
ロリポップは多機能ですが、メールアドレスの登録は1アドレスにつき500件までとなっています。よほどの大企業でない限り上限に達することはない数字ですよね。一方でさくらレンタルサーバーは上限を設けていないものの、目安として1000件までとしています。
メールの送受信トラブルは多い(さくらレンタルサーバー)
企業メールを使い倒すような会社やフリーランスの方はメール受信容量を定期的に拡張しないと受信容量が設定上限に達してしまうなんてこともザラにあります。
また、さくらのレンタルサーバー自身によるメールサーバーの不調によって一定時間送受信できないトラブルも多々見られるため、メールが営業の要となっている会社さんはちょっと不安が残ります。
メール機能まとめ
- メールを使わないならさくらのレンタルサーバー
- メルマガ配信したいならロリポップ!
さくらサーバーとロリポップの比較:サイト表示速度
サイト表示速度は大差なし
ロリポップはハイスピードプランのパフォーマンスになります。表示速度に関しては大差ないといっても差し支えのないレベル。企業サイトならPCで閲覧することが多いのでBtoB向けのホームページならロリポップの方が向いているでしょう。
逆にBtoCを扱うサイトはモバイルからのアクセスが多い場合がほとんどなので、スマホ表示パフォーマンスの高いさくらのレンタルサーバーを選ぶのが良いでしょう。
サイト表示速度まとめ
- 基本はどちらも大差なし
- PCサイト向けならロリポップサーバー
- スマホサイト向けならさくらのレンタルサーバー
さくらサーバーとロリポップの比較:サポート
土日祝日・指定日は電話対応なし(ロリポップ)
ロリポップは電話サポート対応が平日9:30〜13:00、14:00〜17:30で対応してくれます。サーバーの使い方を調べた上でもわからない場合は電話することで解決することができます。
チャット対応のみ(さくらサーバー)
さくらのレンタルサーバーは電話サポートがなく、ホームページ端にあるチャットボットによる問合せとなります。もちろん、チャットボットで対応できない領域に関しては、人的なチャットサービスに繋がるのでそちらを利用しましょう。
兎にも角にも電話で直接聞くといった行為が取れないため、サイト内をたらい回しにされる感覚になることも。サポートに関してはロリポップよりも優しくはない印象です。
サポートまとめ
- さくらサーバーはチャットサポートのみ
- ロリポップは平日営業日なら電話対応可
- WEB初心者はロリポップの方が安心できる
まとめ:結局どっちが良い?
LiteSpeed Cacheに期待するならロリポップ
ロリポップのハイスピードプランは長期利用でさくらのレンタルサーバーに引けと取らない低価格帯で利用することができます。そしてロリポップはLiteSpeed Cacheというサイト表示速度を上げる取り組みが数ヶ月おきにアップデートされています。
さくらのレンタルサーバーもサイト表示速度を改善するアップデートを続けています。ですが、多くのクライアントのサイトを見てきましたが、長期的に見てサイト規模も大きくなるようならロリポップ!の方がまだパフォーマンスが良いというのが筆者の見解になります。
料金を重視するならさくらのレンタルサーバー
月々払いに設定しても524円という激安料金設定なのが最大の魅力です。この料金帯は他のレンタルサーバーも圧倒し、「安さならさくらのレンタルサーバー」と認知している人も多いはず。
サーバー維持費を抑えれば、サイトのメンテナンスに充てたりできるので運用を考えるなら、安さ重視でさくらのレンタルサーバーを選ぶのもおすすめです。